小学1年生

小学1年生の「よくある悩み」と向き合い方|宿題・忘れ物・行きしぶり・友だち

宿題がなかなか始まらない、忘れ物が多い、「行きたくない」と言われた——1年生のおうちでよく出てくる悩みを集めました。
どれも、わが家のために調べたことの、おすそわけです。
答えは1つではありません。「うちならこれかな」と思えるものだけ、拾っていってもらえたらうれしいです。

このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
国や学校などが公開している資料や調査(出典はページの下にあります)をもとにしています。悩みが続くときや、お子さんの様子が気になるときは、担任の先生や保健室の先生、かかりつけのお医者さん、お住まいの市区町村の相談窓口にご相談ください。


まずは、毎日おつかれさまです

1年生の毎日は、親にとっても「はじめて」の連続ですよね。
連絡帳を開いて、プリントに名前を書いて、明日の時間割をたしかめて。気づけば「早く」「まだ?」ばかり言っていた、という日もあると思います。

悩みがあるのは、うちだけではないようです。
文部科学省が委託して行った調査(2020年)で、いちばん下の子が7〜9歳の親のうち、子育てに悩みや不安がある人にその中身を聞くと、上位は「子どもの健康や発達」44.1%、「しつけの仕方が分からない」43.4%、「子どもの生活習慣の乱れ」43.4%でした(1〜3番目までの答えをまとめた数字)。
ここに書く向き合い方は、「これをやれば解決」というものではありません。家族の形も子どもの性格もそれぞれなので、合うものは家庭ごとにちがいます。「うちには合わないな」と思うものは、遠慮なく飛ばしてください。


1. 宿題を始めるまでが、とにかく長い

ランドセルを置いたまま、なかなか机に向かわない。「あとで」が何回も続いて、親のほうが先にくたびれてしまう……ありますよね。

1年生は、学校で一日すごすだけでも、たくさんの力を使っています。
ひとつの目安として、小学1〜3年生の宿題の時間は、保護者の答えで1日平均25分でした(ベネッセ教育総合研究所と東京大学の調査・2025年)。もちろん、宿題の量や子どもによって長さはちがいます。

向き合い方は、家庭によっていろいろです。

  • おやつのあと、など「始める合図」を決めておく
  • 「全部」ではなく「プリント1枚」「音読だけ」と、終わりが見える量で区切る
  • たとえば、共働きで夕方は家にいられない家庭なら、夜ごはんのあとや朝に回す形もあるかもしれません(宿題の考え方は学校によってちがうので、気になるときは先生に)
  • たとえば、祖父母と同居している家庭なら、「始める」ところだけおじいちゃん・おばあちゃんに声をかけてもらう、という分け方もあるかもしれません

「今日は5分で終わった」も、ちゃんと一日分です。親のほうも、毎日つきっきりで付き合えなくて大丈夫。楽できる日は、楽していいと思います。
家でのサポートの仕方は、宿題のサポートの記事にもまとめています。


2. 字が雑・「とめ・はね」が直らない

直してあげたい気持ちと、「言いすぎていないかな」という迷い。どちらもありますよね。

学習指導要領(国が決めている、学校で教える内容のきまり)では、正しい姿勢やえんぴつの持ち方で、書き順にそってていねいに書くことを、1・2年生の2年間で身につけていくことになっています。
漢字も、確実に書いて使えるようにするのは2年生の内容です。

  • 全部は直さず、「今日はこの1文字だけ」と決めて、あとは「ていねいに書けたね」で終える
  • 字の形より先に、すわる姿勢やえんぴつの持ち方を見てみる
  • たとえば、きょうだいが多くて一人ずつゆっくり見られない家庭なら、「名前だけはていねいに」とひとつにしぼる、という形もあるかもしれません

ひらがなのなぞりプリント/1年生の漢字の記事/ひらがな・ことばの歌


3. くり上がりのたし算でつまずいている

9+4、8+7……指が足りなくなるところですね。1年生の算数の、大きな山のひとつです。

学習指導要領でも、くり上がり・くり下がりをふくむ「1けたどうしのたし算と、そのぎゃくのひき算」は、1年かけて確実にしていく内容なので、時間がかかるのは自然なことです。
おはじきや10円玉で「10のまとまり」をつくってみるなど、手を動かすと分かりやすくなる子もいます。

ここで迷いやすいのが、親が子どものころに習ったやり方と、いまの学校のやり方がちがうことがある点です。
わが家でも、夫婦で「その教え方でいいのかな」と迷うことがあります。まずはノートや教科書で学校のやり方を見てみる、というのも一つの方法です。

  • 「あといくつで10?」を、お風呂や車の中のすき間に遊びとして
  • 計算カードは「速さ」より「合っているか」から

くり上がりの記事/いくつといくつの記事/さんすうの歌/くりあがりの たしざん/くり上がりのプリント


4. 忘れ物が多くて、毎朝バタバタ

連絡帳を読んで、時間割を見て、教科書やノートを選んで、ランドセルに入れる。
1年生にとっては、いくつもの作業が重なった、なかなか難しい仕事です。

  • はじめは前の晩に一緒にそろえて、少しずつ子どもに任せる部分をふやしていく
  • 「明日の分」だけを置く場所を決めておく
  • たとえば、朝早く家を出る仕事の家庭なら、準備は前の晩にすませるほうが合う、ということもあるかもしれません
  • たとえば、転勤で学校が変わったばかりの家庭なら、持ち物のきまりが前の学校とちがって、親子でとまどうこともあるかもしれません。分からないことは、連絡帳で先生に聞いてみてください

忘れて少し困った経験も、子どもにとっては「次はこうしよう」と考えるきっかけになることがあると思います。
親が全部を先回りして防がなくても、いいのかもしれません。


5. 朝の支度が進まない

着がえの途中でおもちゃを手に取り、ごはんの途中でぼんやり。時計を見ながら、こちらの声だけが大きくなっていく朝もありますよね。

  • 「やること」を絵や表にして、子どもが自分で見て動けるようにする(生活のシール台紙も使えます)
  • 声かけを「早く!」から「次は何だっけ?」にしてみる(声かけの記事)
  • 歌や音楽を「出発の合図」にする方法もあります(生活習慣と歌の記事)
  • たとえば、きょうだいが多い家庭なら、上の子が手伝う形がうまくいくこともあれば、かえってけんかになることもあるかもしれません

朝が回らない原因が、夜のねむりにあることもあります。ねむりの目安は「生活と安全」の記事にまとめています。


6. 「学校に行きたくない」と言われた

ドキッとしますよね。理由をすぐに聞き出したくなりますし、「行かなきゃだめでしょ」と言いたくもなります。

国の資料にも、入学したての子は期待と同時に不安ももっていて、集団生活にまだ慣れず物おじすることも少なくない、とあります。
疲れ、友だちのこと、勉強のこと。理由が本人にもはっきりしないことも多い年ごろです。

  • まずは「そっか、行きたくないんだね」と気持ちを受けとめる。それだけで十分な日もあります
  • 疲れがたまっていないか、ねむりや朝ごはんの様子を見てみる
  • 途中まで一緒に歩くなど、できる範囲でつきそう
  • たとえば、ひとり親で朝に時間の余裕がない家庭なら、先生に「朝、少し不安定です」と一言伝えておくだけでも、学校で気にかけてもらいやすくなるかもしれません

ただ、ここは「そのうち落ち着くかな」と軽く流さないでほしいところです。何日も続く、体の不調がよく出る、表情がいつもとちがう——そんなときは、ひとりで抱えずに、担任の先生や保健室の先生、かかりつけの小児科に相談してみてください。
学校に話しにくいときは、24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(文部科学省・24時間・無料)もあります(一部のIP電話からはつながらないことがあります)。子どもだけでなく、保護者もかけられます。

相談の仕方や先生への伝え方は「発達で気をつけたいこと」の記事に、ほかの相談先は「相談先と使える制度」の記事にまとめています。


7. 友だちとうまくいっているか心配

「休み時間、ひとりなのかな」「けんかしたって言ってたけど大丈夫かな」。見えないところのことなので、よけいに気になりますよね。
最初に紹介した調査でも、いちばん下の子が7〜9歳の親で「子どもの友人関係」を悩みにあげた人は21.7%いました。

学習指導要領の解説によると、低学年は友だちと協力して遊ぶようになっていく一方で、友だちの立場を分かったり、自分とちがう考えを受け入れたりするのは、まだ難しいことも少なくない時期です。
ぶつかったり、また遊んだりをくり返しながら、気持ちの伝え方を覚えていく途中なのだと思います。

  • 「だれと遊んだ?」と聞くと話しやすい子もいれば、「今日なにが楽しかった?」のほうが話しやすい子もいます。その子に合う聞き方をさがしてみる
  • けんかの話は、まず最後まで聞く。どちらが悪いかの判断は急がない
  • 気になることが続くときは、先生に学校での様子を聞いてみる
  • たとえば、転勤で知らない土地に来た家庭なら、親自身にも知り合いが少なく、子どもの友だち関係が見えにくいこともあるかもしれません。参観日や行事で、話に出てくる名前と顔が少しずつ一致していくと、話も聞きやすくなるかもしれません

8. ゲームやタブレットの時間で、毎日もめる

「あと1回」が何回も続いて、最後は親が大きな声を出して終わる。ありますよね。

こども家庭庁の調査(2025年度・速報)では、0〜9歳の子の保護者の79.5%が、家でインターネットの使い方のルールを決めていると答えています。決めたルールがいつも守れるとは限らない。そこまで含めて、よくあることなのだと思います。

  • 時間ではなく「宿題のあと」「夜ごはんまで」など、生活の区切りで決める
  • 終わる少し前に「あと5分だよ」と声をかける
  • ルールを子どもと一緒に決めて、紙に書いておく
  • たとえば、祖父母と同居している家庭なら、ルールの感じ方がちがって板ばさみになることもあるかもしれません。大まかなところだけでも家族でそろえておくと、楽になることがあります

利用時間の数字や、ルールの決め方のくわしい話は「生活と安全」の記事にまとめています。


9. 習いごと、させたほうがいい?「やめたい」と言ったら?

まわりの子が何か始めたと聞くと、うちも何かさせたほうがいいのかな、と迷いますよね。

国の調査(2017年)では、1年生の放課後に習いごと・スポーツクラブ・塾などに行っている子は31.0%(複数回答)で、習いごとをしている子もいれば、していない子もたくさんいます。

  • させる・させないに正解はありません。送り迎えや費用など、親の負担も含めて考えてよいと思います
  • 「やめたい」と言われたら、まず理由を聞く。区切りのいいところまで続ける、すぐにやめる、お休みしてみる、どれもありえます
  • たとえば、共働きの家庭なら、放課後の居場所のひとつとして習いごとを考えることもあるかもしれません

放課後の過ごし方や学童のことは「小1の壁」の記事にまとめています。


10. 学校のことを、ぜんぜん話してくれない

「今日どうだった?」「ふつう」。楽しみに聞いたのに、そこで会話が終わってしまう日、ありますよね。そうかと思えば、寝る前になって急に、昼間のことを話しはじめたり。

生活科の先生向けの解説には、低学年の子は、過去のことを順番どおりに思い出せるとは限らず、時間の感覚も一人ひとりちがう、と書かれています。一日のできごとを順番に話すのは、1年生にはまだ難しいことがあるのだと思います。

  • 「給食、なんだった?」「体育はなにした?」など、答えやすい小さな質問にしてみる
  • 話したくない日は、そっとしておく日があってもいい
  • 学校のおたよりや連絡帳を、話のきっかけにする
  • たとえば、祖父母と暮らしている家庭なら、親より先におばあちゃんに話している、ということもあるかもしれません。それはそれで、安心して話せる相手がいるということです

さいごに

いろいろ並べてみましたが、私も「これが正解」と言えるものは持っていません。
うまくいく日もあれば、同じやり方でうまくいかない日もある。それが1年生の毎日なのかもしれません。

悩みがあるのは、ちゃんと子どものことを見ているからだと思います。
全部の悩みを一度に何とかしようとしなくて大丈夫。寝る前に急に始まる学校の話のように、悩みのすき間に、くすっと笑える場面があるのも1年生ならではだと思います。

くたびれる前に休んだり、家族や先生、まわりの人に頼ったりしていいと思います。
親の気持ちのほうがくたびれてしまったときは、「親の心の持ちよう」の記事も読んでみてください。


このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
国や学校などが公開している資料や調査(下の「出典」)をもとにしています。お子さんのことで気になることがあるときは、学校の先生や、かかりつけのお医者さん、お住まいの市区町村の相談窓口にご相談ください。学校に話しにくいときは、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)もあります。

番号や受付時間は変わることがあります。かける前に公式ページでご確認ください。

出典

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