小学1年生の成長の目安|体・ことば・心・生活と、「幅がある」ということ
小学1年生は、どのくらい大きくなって、どんなことに向き合っている時期なのか。国や学校の資料から、体・ことば・心・生活の「今ごろ」をまとめました。どれも目安で、子どもによって本当に幅があります。
このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
国や学校などが公開している資料(出典はページの下にあります)をもとにしています。お子さんの体や育ちのことで気になることがあるときは、担任の先生や保健室の先生、かかりつけの小児科・歯医者さん、お住まいの市区町村の子育ての相談窓口にご相談ください。
毎日、おつかれさまです
1年生の毎日は、親にとっても新しいことの連続ですよね。
朝は帽子と水筒と名札をたしかめて送り出し、帰ってきたら連絡帳とプリントと明日の準備。ひと息つくころには、もう夜。そんな中で、ふと「うちの子、ほかの子とくらべてどうなんだろう」と気になる日もあるかもしれません。
このページは、わが子が「できているか」をたしかめるためのものではありません。
「1年生って、今こういうことに向き合っている時期なんだ」と知って、ほんの少し見守りやすくなる。そのためのページです。
大変な毎日ですが、子どもが1年でぐんと育っていくのを、そばで見られるのもこの時期の楽しさだと思います。
はじめに:「目安」は、ものさしではありません
同じ1年生でも、4月生まれの子と3月生まれの子では、生まれてからの月日がほぼ1年ちがいます。そのうえ、体の育ち方も、ことばの出方も、気持ちの育ち方も、一人ひとりちがいます。
文部科学省が先生向けに出している解説では、1・2年生の2年間は、幼児期の特徴がまだ強く残っているところから、だんだん小学生らしい特徴が出てくる時期とされています。体だけでなく、気持ちや考える力の面でも、変化の大きい時期だそうです。
1年生は「小学生になった」というより、「小学生になっていく途中」なのかもしれません。
また、幼稚園や保育所では、小学校に入るまでに育ってほしい姿として10の項目(健康な心と体、自立心、言葉による伝え合い など)が示されています。これは「ここまでできていないといけない」という目標ではなく、育ってほしい「方向」を表したものです。小学校の入学したての時期も、園で育ってきたことを土台にした「ゼロからのスタートではない」という考え方で始まるとされています。
このあとの目安も、同じように「方向」として読んでもらえたらうれしいです。
体のこと
背の高さと体重(全国の平均)
学校の健康診断の結果をまとめた国の統計(令和7年度)では、平均はこうなっています。年齢は4月1日時点で、1年生の多くは「6歳」の行にあたります。「7歳」の行は、1年生の終わりから2年生ごろの目安です。
| 年齢 | 男の子 身長 | 男の子 体重 | 女の子 身長 | 女の子 体重 |
|---|---|---|---|---|
| 6歳 | 116.6 cm | 21.4 kg | 115.6 cm | 21.0 kg |
| 7歳 | 122.7 cm | 24.2 kg | 121.6 cm | 23.6 kg |
6歳と7歳の平均をくらべると、男の子で6.1cm、女の子で6.0cmの差があります。平均で見ると、1年でぐんと大きくなる時期だということがわかります。
ただ、これはたくさんの子の数字をならした「平均」です。早く大きくなる子もいれば、あとからのびる子もいます。平均より大きいか小さいかより、その子なりに大きくなっているかどうか。気になるときは、学校の健康診断の結果を見たり、かかりつけの先生に聞いたりすると安心です。
歯の生えかわり
一般的に5〜6歳ごろから、いちばん奥に大人の大きな奥歯(第一大臼歯。いわゆる「6歳臼歯」)が生え始め、下の前歯の生えかわりも始まります。
6歳臼歯は、乳歯が抜けるといった前ぶれがなく、さらに奥にそっと生えてくるので、親も子も気づきにくいそうです。生えたばかりの大人の歯はまだ育ちきっておらず、みぞも深いため、むし歯になりやすいとされています。
前歯がぐらぐらしてきたと見せに来てくれるのも、この年ごろならではかもしれません。生えかわりの時期にも幅があります。歯のことで気になったら、学校の歯科の健診の結果や、かかりつけの歯医者さんに。
体力と、疲れ
国立教育政策研究所の資料によると、入学したての1年生は、えんぴつや教科書を使う勉強にあこがれている一方で、長い時間じっと座っているのは難しく、体全体を使って学ぶ特徴があるそうです。
そのため学校では、入学してしばらくの間、たとえば15分や20分ほどの短いまとまりで時間割を組んだり、体を動かす活動を入れたりするくふうが示されています(「スタートカリキュラム」と呼ばれます)。
小学校の授業は1コマ45分。座っていられる時間も、少しずつのびていくのだと思います(子どもによって幅があります)。
帰ってくるなりぐったりしている、夕方になると機嫌がわるい。そんな日があるのも、それだけ一日がんばってきたしるしなのかもしれません。
ことばのこと
学校では、ことばの時間がいちばん多い
1年生の授業でいちばん時間が多いのは国語です(1年間の標準で306コマ。全部の授業をあわせると850コマ)。ひらがな・カタカナ、小さい「っ」や「ゃ・ゅ・ょ」、のばす音、「は」「へ」「を」の使い方などを、1年かけて身につけていきます。
漢字は1年生で80字を習います。学習指導要領では、1年生のうちは読めるようになり、少しずつ書けるようにしていく段階で、確実に書いて使えるようにするのは2年生の内容とされています。
学校で学ぶことのくわしい話は「関わり方と学びの指針」の記事に、字や宿題の悩みは「よくある悩み」の記事にまとめています。
「今日なにがあった?」「わすれた」
ありますよね。楽しみに聞いたのに、返ってくるのは「わすれた」。一日のできごとを順番に話すのは、1年生にはまだ難しいこともあるようです。
くわしくは「よくある悩み」の記事の10(学校のことを、ぜんぜん話してくれない)にまとめています。
ていねいなことばと、ふだんのことば
学習指導要領の国語には、ていねいなことばとふだんのことばのちがいに気をつけることも入っています。先生には「です・ます」、友だちとはふだんのことば。そんな使い分けにも、学校の中で少しずつ気づいていきます。
心のこと
誇らしさと、不安と
スタートカリキュラムの資料には、入学する子どもは、期待と同時に不安ももっている、と書かれています。「1年生になった」という誇らしさと、新しい場所・新しい人の中に入るどきどきが、いっしょにやってくる時期です。
道徳の先生向けの解説にも、この年ごろの子は何にでも興味をもって動く一方で、集団生活にまだ慣れていないため、引っこみ思案になったり、物おじしたりすることも少なくない、とあります。
学校ではがんばっていて、家に帰るとあまえてくる。そんな日もありますよね。外でがんばったぶん、家でほっとしているのかもしれません。
友だちとの関わり
1・2年生は、ひとり遊びから、友だちと協力する遊びへと変わっていく時期だそうです。
一方で、幼児期の「自分中心」の見方からはまだ十分にぬけておらず、友だちの立場を考えたり、自分とちがう考えを受け入れたりするのは難しいことも少なくない、とされています。ぶつかったり、なか直りしたりをくり返しながら、気持ちの伝え方を覚えていく。1年生は、ちょうどその入り口にいるのだと思います。
友だちのことでの悩みは「よくある悩み」の記事にまとめています。
きまりの意味は、まだ育っている途中
みんなで使う物や場所の使い方、きまりの意味も、1年生ではまだ十分にわかっているとは言えない、と解説にあります。
「どうして並ぶの?」「なんで廊下を走っちゃだめなの?」。身近な約束やきまりが「みんなが気持ちよく、安心して過ごすため」にあるのだと、ひとつずつわかっていく時期のようです。
生活のこと
朝と夜の時間(少し前の国の調査より)
2010年に生まれた子が7歳(1年生)になった2017年に、全国の家庭に聞いた国の調査では、登校日に朝7時より前に起きる子は86.2%、夜9時台に寝る子は61.1%でした。
少し前の数字ですし、家庭の事情によって生活の時間はさまざまです。ねむりの目安や朝ごはんのことは「生活と安全」の記事にまとめています。
自分のことを、自分で
生活科では、家庭での自分の役割を考えて果たすことや、規則正しく健康に気をつけて生活することも学びます。入学してしばらくは、学校でも「自分にできることは自分で」をテーマにした活動が組まれることがあるそうです。
着がえ、トイレ、持ち物の用意、名前を書くこと。どれも「今日からひとりで」ではなく、1年かけて少しずつ手をはなしていくくらいでいいのだと思います。
持ち物や忘れ物の悩みは「よくある悩み」の記事で。
道や場所のとらえ方
この年ごろは、学校や近所の場所を「点と点」でとらえていて、地図のような広がりとして見るのはまだ難しい、とされています。
大人には「いつもの道」でも、子どもにとっては、目印から目印へのつながりなのかもしれません。登下校の安全については「生活と安全」の記事にまとめています。
家庭ごとに、「今ごろ」の見え方もちがいます
同じ1年生でも、家庭の形がちがえば、成長の見え方もちがってくると思います。
- たとえば、共働きで、平日は朝と夜しかゆっくり顔を合わせられない家庭では、できるようになったことに週末になって気づく、ということもあるかもしれません。
- たとえば、きょうだいが多い家庭では、上の子のまねをして早くできることがある一方で、下の子のお世話に手がかかり、1年生の話をゆっくり聞けない日もあるかもしれません。
- たとえば、祖父母と同居している家庭では、おじいちゃん・おばあちゃんが子どものころのやり方と、今の学校のやり方がちがって、どう声をかけるか迷う場面もあるかもしれません。
- たとえば、転勤で入学と同時に新しい土地に来た家庭では、子どもも親も、まわりに知り合いがいない中でのスタートになることもあるかもしれません。
- たとえば、ひとり親の家庭では、仕事と家のことを一人で回しながら、子どもの変化を見守っていることもあるかもしれません。
どの形でも、子どもはその家の中で、その子のペースで育っています。目安とくらべる前に、「この1年、この子はこの子なりにがんばっているんだな」と思える日があったら、それで十分だと思います。親が目安をひとつずつ追いかけて、思いつめなくても大丈夫です。
わが家のこと
わが家は共働きで、毎日つきっきりで子どもに教える時間は、なかなか取れません。
それでも、わが子のために作った学習の歌を、子どもが口ずさんでいたことがありました(そのことは「親の心の持ちよう」の記事にも書いています)。
目安の表を見ると、つい「できているかどうか」に目がいきます。でも、表の数字より、目の前のその子がその子の歩幅で進んでいることのほうを見ていられたらいいな、と私は思っています。
目安をいろいろ並べましたが、書いている私も専門家ではなく、子育ての途中にいる一人の親です。ここにあるのは、わが子のために調べたことのまとめです。
気になることがあるときは
目安から外れているように見えても、それだけで何かが決まるわけではありません。反対に、目安のとおりでも、親が「なんとなく気になる」と感じることもあると思います。どちらのときも、相談してかまいません。
「思いつめなくていい」は、親の気持ちの持ち方の話です。体や育ちのことで気になるサインがあるときは、それとは別に、早めに相談してみてください。
- 学校での様子や勉強のこと: 担任の先生、保健室の先生
- 体や歯のこと: かかりつけの小児科・歯医者さん
- 子育て全般のこと: お住まいの市区町村の子育ての相談窓口(「こども家庭センター」など)
相談の仕方や先生への伝え方は「発達で気をつけたいこと」の記事に、相談先の一覧は「相談先と使える制度」の記事にまとめています。
マルスタディで、あわせて読めるもの
- 歌で生活のリズムをつくるヒント → 生活習慣と歌
- 時間の感覚が育つ途中の、時計の学び → なんじ・なんじはん / とけいのうた
- 子どもがかかりやすい病気と、家での対処 → 子どもの病気
- このサイトをつくった理由 → つくった人の思い
このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
国や学校などが公開している資料(下の「出典」)をもとにしています。お子さんの体や育ちのことで気になることがあるときは、担任の先生や保健室の先生、かかりつけの小児科・歯医者さん、お住まいの市区町村の子育ての相談窓口にご相談ください。
出典
- 文部科学省「令和7年度学校保健統計 調査結果のポイント」(2026年2月): https://www.mext.go.jp/content/20260213-mxt_chousa01-000046876_1.pdf
- 厚生省(当時)「幼児期における歯科保健指導の手引きについて」(1990年): https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta6582&dataType=1&pageNo=1
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」(総則・国語・学校教育法施行規則 別表第一・幼稚園教育要領を含む): https://www.mext.go.jp/content/20230120-mxt_kyoiku02-100002604_01.pdf
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 生活編」: https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_006.pdf
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編」: https://www.mext.go.jp/content/220221-mxt_kyoiku02-100002180_002.pdf
- 文部科学省・国立教育政策研究所 教育課程研究センター「スタートカリキュラム スタートブック」(2015年): https://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/startcurriculum_mini.pdf
- 厚生労働省「第7回21世紀出生児縦断調査(平成22年出生児)の概況」2 子どもの生活の状況: https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/syusseiji/16/dl/h22_kekka_02.pdf
