子どもがかかりやすい病気と、家でできるひとまずの対処

夜中の熱や、急に吐いたとき。受診するまでのあいだに家でできることと、急いだほうがいいサインをまとめました。

このページを書いている私は、医師ではありません。

子育て中の一人の親として、国や小児科の学会などが公開している資料をもとに、家で落ち着いて動くためのめやすをまとめたものです。お子さんの診断・治療・お薬の使い方は、必ずかかりつけの先生(医師)の説明に従ってください。先生の説明とこのページがちがうときは、先生の説明を優先してください。

まず確かめたい「急いだほうがいい」サイン

🚑 迷わず 119番

  • けいれんが5分以上続く、または何度もくり返す
  • けいれんが止まっても、目が合わない・呼びかけに反応しないなど、意識がはっきりしない
  • くちびるが紫色で、呼吸が弱い・とても苦しそう

🏥 すぐに受診(夜間・休日で迷ったら #8000 に電話で相談)

  • 生後3か月未満の赤ちゃんの熱(38度以上)
  • ぐったりして元気がない、一日中うとうとしている、泣いたり笑ったりしない
  • 水分がとれず、半日以上おしっこが出ていない/くちびるや口の中がかわいている
  • 何度も吐く・下痢をくり返す、血や黄色・緑色のものを吐いた、便に血がまじる
  • ゼーゼー・ヒューヒューいう、肩で息をしている、息が苦しくて話せない
  • はじめてのけいれん(止まったあとでも受診を)

#8000(こども医療でんわ相談)は、住んでいる都道府県の相談窓口につながります(受付時間は地域によってちがいます)。電話では「いつから・何度の熱か・水分やおしっこ・いまの様子」を伝えるとスムーズです。

症状別・家でできるひとまずの対処

🌡 熱が出たとき

  • 水分(子ども用の経口補水液など)を、少しずつ何回も。
  • いやがらなければ、わきの下や足のつけ根を冷やすと楽になることがあります。
  • 汗をかいたらふいて着がえを。寒がってふるえているときは温め、暑がるときは薄着に。
  • 熱があっても元気なら、解熱剤を急いで使わなくても大丈夫です。使うときは、処方された薬を先生・薬局の説明どおりの量と間隔で。大人用の薬は使わないでください。

🤮 吐いた・下痢のとき

  • 吐いたあとは30分〜1時間ほど何もあげずに、おなかを休ませます。
  • そのあと経口補水液を小さじ1杯くらいから、少しずつ何回も。吐かなければ少しずつ増やします。一度にたくさん飲むと、また吐きやすくなります。
  • 寝ているときは、吐いたものがのどにつまらないよう、顔や体を横向きに。
  • 食事は無理に食べさせず、吐き気がおさまってから、やわらかいものを少しずつ。

😷 せきが出るとき

  • 部屋が乾燥しているときは加湿を。のどへの刺激がやわらぎます。
  • せきがひどくて食べられないときは、のどに刺激の少ない水分を少しずつ。

⚡ けいれんしたとき

  • あわてずに、顔を横に向け、衣服をゆるめます。
  • 口の中に指や物を入れない。体をゆすったり、たたいたりしない。
  • 何分続いたか時計で見ておきます。できれば様子を動画にとっておくと、先生に伝えやすくなります。
  • 5分以上続く・くり返す・意識がもどらないときは119番。はじめてのけいれんは、止まっても受診を。

かかりやすい病気(タップでひらく)

お休みのめやすは、幼稚園・学校は「学校保健安全法」の決まり、保育園はこども家庭庁のガイドラインがもとになっています。最後は園・学校と先生の指示に従ってください。

かぜ(かぜ症候群)いちばん多い病気
主な症状
鼻水・鼻づまり、せき、のどの痛み、熱。ほとんどはウイルスが原因で、数日〜1週間ほどでよくなっていきます。
家でのポイント
休ませて、水分をこまめに。部屋が乾いているときは加湿を。かぜのあとに耳を痛がる・耳だれが出る・熱がぶり返す・せきがどんどんひどくなるときは、もう一度受診を。
お休みのめやす
法律で決まった日数はありません。熱が下がり、食事がいつもどおりとれて元気なことがめやす。園・学校と先生に相談を。
インフルエンザ冬に多い
主な症状
急な高い熱(3〜4日続くことが多い)、だるさ、関節や筋肉の痛み、のどの痛み、せき、鼻水。
家でのポイント
処方された薬(抗ウイルス薬)は、熱が下がっても最後まで。薬を飲んでいても飲んでいなくても、急に走り出すなどのふだんとちがう行動が起きることがあるので、熱が出てから少なくとも2日間は子どもを一人にしないでください。
お休みのめやす(学校・幼稚園は法律で決まった期間。保育園もほぼ同じ)
熱などの症状が出てから5日たち、かつ熱が下がってから2日(幼稚園・保育園の子は3日)たつまで。
新型コロナウイルス感染症
主な症状
熱、せき・のどの痛み、鼻水、だるさ、頭痛、おなかの症状など。症状がほとんど出ないこともあります。
家でのポイント
水分と休養を。発症してから5日間はとくにうつしやすいので、家族も手洗いと換気を。
お休みのめやす(学校・幼稚園は法律で決まった期間。保育園もほぼ同じ)
症状が出てから5日たち、かつ症状が軽くなってから1日たつまで。
胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルスなど)吐く・下痢
主な症状
くり返す嘔吐と下痢。脱水になりやすいのがいちばんの心配です。ロタウイルスでは白っぽい便が出ることがあります。
家でのポイント
吐いたあと30分〜1時間ほどあけて、経口補水液を小さじ1杯くらいから、少しずつ何回も。寝ているときは顔を横向きに。吐いたものや便の片づけは「家族にうつさない工夫」を見てください。よくなっても便にはしばらくウイルスが出るので、トイレのあとの手洗いを続けます。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
吐き気や下痢がおさまり、ふだんの食事がとれるようになったら。
溶連菌感染症のどの痛み・赤いぶつぶつ
主な症状
熱、のどの強い痛み。舌がいちごのように赤くなる、体に細かい赤い発疹が出ることもあります。
家でのポイント
抗菌薬(抗生物質)は、症状がおさまっても決められた日数を最後まで飲みきります(あとから起きる合併症を防ぐため)。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
抗菌薬を飲み始めて24〜48時間たってから(先生の指示に従ってください)。
手足口病夏に多い
主な症状
口の中・手のひら・足の裏・おしりなどに小さな水ぶくれ。熱やのどの痛みが出ることもあります。
家でのポイント
口の中が痛くて飲み食いしにくくなるので、水分がとれているかを見てください。よくなってからも便に長くウイルスが出るので、トイレやおむつ替えのあとの手洗いを。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
熱がなく、口の中の痛みがおさまって、ふだんの食事がとれるようになったら。
ヘルパンギーナ夏に多い
主な症状
急な高い熱と、のどの奥の水ぶくれ・痛み。熱は数日で下がることが多いです。
家でのポイント
のどが痛くて水分をとりにくくなるので、少しずつこまめに。熱でけいれんを起こすこともあります(上の「けいれんしたとき」を見てください)。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
熱がなく、のどの痛みがおさまって、ふだんの食事がとれるようになったら。
RSウイルス感染症赤ちゃんは要注意
主な症状
鼻水・せき・熱。とくに生後6か月未満の赤ちゃんは重くなりやすく、ゼーゼーして息が苦しくなることがあります。
家でのポイント
ゼーゼー・ヒューヒューいう、息が速い・苦しそう、ミルクや水分が飲めないときは、すぐ受診を。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
せきなどの症状がなくなり、元気になったら。
突発性発しん生後6か月〜2歳ごろ
主な症状
3日ほど高い熱が続き、熱が下がるころに体に赤い発疹が出ます。発疹は数日で消えます。
家でのポイント
熱でけいれんを起こすことがあります(上の「けいれんしたとき」を見てください)。水分と休養を。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
熱が下がり、きげんがよく、元気になったら。
水ぼうそう(水痘)
主な症状
赤いぶつぶつ→水ぶくれ→かさぶた、の順に全身へ広がります。いろいろな段階の発疹がまざるのが特徴です。
家でのポイント
かきこわさないように爪を短く。ワクチンで防げる病気です。
お休みのめやす(学校・幼稚園は法律で決まった期間。保育園もほぼ同じ)
すべての発疹がかさぶたになるまで。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
主な症状
熱と、耳の下やあごの下のはれ・痛み(片方からはれることが多い)。
家でのポイント
すっぱいものなど、つばが出る食べ物で痛みが強くなることがあります。まれに耳の聞こえが悪くなることがあるので、気になるときは先生に。ワクチンがあります。
お休みのめやす(学校・幼稚園は法律で決まった期間。保育園もほぼ同じ)
はれが出てから5日たち、かつ全身の具合がよくなるまで。
りんご病(伝染性紅斑)
主な症状
ほおが赤くなり、手足にレースのような模様の発疹が出ます。
家でのポイント
ほおが赤くなるころには、ほとんど人にうつしません。うつしやすいのはその前の、かぜのような時期です。妊娠中の方がうつると赤ちゃんに影響することがあるので、周りに妊娠中の方がいるときは知らせてあげてください。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
全身の具合がよければ。
咽頭結膜熱(プール熱)アデノウイルス
主な症状
高い熱、のどの痛み、目の充血。
家でのポイント
タオルや洗面器は家族と分けます。
お休みのめやす(学校・幼稚園は法律で決まった期間。保育園もほぼ同じ)
熱・のどの痛み・目の充血などの主な症状がなくなってから2日たつまで。
はやり目(流行性角結膜炎)アデノウイルス
主な症状
目の充血、目やに。片方の目からもう片方へうつることがあります。
家でのポイント
目をさわった手でほかの物をさわらないように、こまめな手洗いを。タオルは家族と分けます。
お休みのめやす
うつるおそれがないと医師が認めるまで(幼稚園・学校)。保育園は結膜炎の症状がなくなるまでがめやす。
マイコプラズマ肺炎せきが長引く
主な症状
熱、だるさ、頭痛などのかぜのような症状のあと、せきがだんだん強くなり、何週間も続くことがあります。
家でのポイント
せきが強くて眠れない・息が苦しそうなときは受診を。処方された薬は最後まで。
登園・登校のめやす(保育園のガイドライン)
熱やはげしいせきがおさまったら。
とびひ(伝染性膿痂しん)皮ふ
主な症状
水ぶくれやじゅくじゅく、かさぶたが、かいた手を通して体のあちこちに広がります。
家でのポイント
1日1回はシャワーで、泡立てた石けんでそっと洗ってよくすすぎます。爪は短く。タオルや寝具は分けます。治るまでプールはお休みに。
お休みのめやす
薬をぬって、ガーゼなどで覆えていれば通えることが多いです。園・学校と先生に相談を。

家族にうつさない工夫

  • 手洗いは、石けんを泡立てて、指先・指の間・親指・手首まで30秒ほど。帰宅したとき・食事の前・トイレやおむつ替えのあとに。
  • タオルは家族で分けます(とくに目の病気・とびひのとき)。
  • 吐いたものや下痢の片づけは、使い捨ての手袋とマスクをして、ペーパーでふき取り、ビニール袋に密閉。床などは薄めた塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム。0.1%=水1Lに約20mLがめやす。製品の濃度は必ず表示を確かめて)でふきます。酸性の洗剤とまぜないでください(有毒なガスが出ます)。終わったら換気と手洗いを。

ふだんからできる備え

  • かかりつけの小児科と、夜間・休日に診てもらえる場所を、元気なうちに調べておく。
  • 母子手帳・保険証・医療証・いつものお薬の情報を、すぐ出せる場所に。
  • 熱の記録(何時に何度・飲んだ薬・水分・おしっこ)をメモしておくと、受診や電話相談で役に立ちます。

このページを書いている私は、医師ではありません。

子育て中の一人の親として、国や小児科の学会などが公開している資料をもとに、家で落ち着いて動くためのめやすをまとめたものです。お子さんの診断・治療・お薬の使い方は、必ずかかりつけの先生(医師)の説明に従ってください。先生の説明とこのページがちがうときは、先生の説明を優先してください。

このページで参考にした資料

  • こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版/2023年5月一部改訂・10月一部修正)」 PDF
  • 学校保健安全法施行規則 第18条・第19条(感染症の種類と出席停止の期間) e-Gov 法令検索
  • 公益社団法人 日本小児科学会「こどもの救急」(生後1か月〜6歳の受診のめやす) kodomo-qq.jp
  • さいたま市「こども救急箱(小児救急ガイドブック)」 PDF

最終更新:2026年10月5日。制度や資料が新しくなっていることがあります。