0歳(6〜11か月)の関わり方と学びの指針|保育の指針が大事にしていることと、家でできること
「0歳の赤ちゃんに、関わり方の指針なんてあるの?」と思うかもしれません。
0〜5歳の保育の土台には「保育所保育指針」があります。その考え方は、家庭での関わりのヒントにもなります。
このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
大もとの考え方:保育所保育指針について
保育所保育指針(平成29年告示)は、保育所での保育の基本を示した国の指針です。
この指針や幼稚園教育要領の考え方の中心にあるのは、幼児教育は「環境を通して行う教育」であり、遊びを通して育ちが総合的に進んでいく、という考え方です。もう1つ大事にされているのが、一人一人の発達の特性に応じた関わりです。
なお、保育所保育指針では、乳児(0歳)の保育について、「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」という3つの視点で、ねらいと内容が示されています(1歳以上は「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域)。「身近な人と気持ちが通じ合う」では、「受容的・応答的な関わりの下で」育つことが書かれています。この記事では、「環境」「応答的な関わり」「その子に合った関わり」の3つを中心に考えます。
0歳の育ちを支える考え方
1. 環境を通して育つ
0歳の子は、教えられて覚えるのではなく、身の回りの環境に働きかけて育ちます。
安全に寝返りやハイハイができる空間、にぎれる・振れる・音の出るおもちゃ、顔が見える距離での語りかけ。家庭では「環境を整えること」が、そのまま関わり方になります。
2. 応答が、ことばと心の土台になる
赤ちゃんの声や動きに、大人が応える。「あー」と言えば「あーだね」と返す。泣けば抱く。この応答の繰り返しが、ことばの土台であり、人への信頼の土台です。
特別な教材は要りません。毎日の世話そのものが、関わりであり、学びの環境です。
3. 一人一人のペースで
指針が大事にする「一人一人の発達の特性に応じた」という考え方は、家庭でも同じです。寝返りが早い子、離乳食の進みがゆっくりな子、音に敏感な子。その子の「今」を起点に関わることが、結局いちばんの近道です。
家でできること(私の提案です)
- 語りかける:おむつ替え、着替え、授乳のとき。やっていることを言葉にしながら世話をするだけで、言葉のシャワーになります
- 歌を聞かせる:同じ歌を繰り返し。大人が歌う時間は、赤ちゃんにとって言葉とリズムと安心の時間です。わが家でも、歌は日常の一部です
- 床で遊ぶ時間を十分に:寝返りやハイハイは、床の上での経験で育ちます。安全な範囲を整えて、自由に動ける時間を
- 離乳食は「楽しい食事」の入口に:進め方は08の記事にまとめました。食べる・食べないの結果より、食卓の雰囲気を大事にしたい時期です
- すきま時間を使う:共働きで、毎日つきっきりではいられません。絵本を1冊読む、歌を1曲歌う。その積み重ねで十分だと思います
「環境を通して」という考え方を、家に置き換えると
0歳の子にとっての環境は、床の広さ、明るさ、音、そして大人の顔と声です。
ハイハイの範囲に危ない物がないか。おもちゃは「出す・にぎる・落とす」が繰り返せるものか。世話のときに顔を見て話しかけているか。環境の点検は、そのまま関わりの点検になります。
関わり方を変えようとする前に、置き場所や動線を変えてみる。そういう工夫もあると思います。
園に通う子も、家庭で過ごす子も
0歳児クラスに通う子は、園で先生や友だちと関わる時間を持っています。家庭で過ごす子は、親や地域の子育て支援の場で関わりの機会を持ちます。
どちらがよい・悪いではありません。大事なのは、その子の発達に合った環境と、応答してくれる大人が、毎日の生活の中にいることです。置かれた環境の中で、その子なりの経験が積み重なっていれば十分だと思います。
環境を整えること、応答すること、その子のペースを信じること。その3つが、指針の考え方と家庭の毎日をつなぐものだと、私は思います。
このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
関わり方で迷ったときは、園の先生や、お住まいの市区町村の「こども家庭センター」に相談できます。
出典
- 厚生労働省「保育所保育指針(平成29年告示)」https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00010450
- 文部科学省「幼稚園教育要領解説」第1章 総説 https://www.mext.go.jp/content/20230309-mxt_youji-000028051_3.pdf
