小学4年生

小学4年生の「10歳の壁」と、自分に自信がゆれる時期|壁の正体と、親の関わり方

この記事は、4年生ならではのテーマ、「10歳の壁」と自信のゆれについて書きました。
「急に勉強が分からなくなった」「どうせできない、が増えた」。そんな変化を見ると、親は心配になります。

このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。


最初に:「10歳の壁」は、病気の名前ではありません

「10歳の壁」は、医学的な診断名でも、発達の公的な区分でもありません。9〜10歳ごろの子どもの変化を指して使われる「呼び名」です。
この呼び名で語られる変化の中身は、大きく2つあると私は考えています。

  1. 学習の質が変わる(目に見えない概念を扱うようになる)
  2. 自分を客観的に見る力が育ち、比較が始まる

順に見ていきます。

壁の正体1:学習が「目に見えないもの」になる

学習指導要領で4年生の算数を確認すると、学ぶ内容はこうなっています。

  • わり算の筆算(わる数が2けたのものも)
  • 概数と四捨五入、見積もり
  • 面積と、その求め方
  • 同分母の分数のたし算・ひき算
  • 小数のかけ算・わり算(かける数、わる数が整数の場合)

低学年の算数は、数える、測る、形を見る、という「目に見える」学びが中心でした。ところが4年生では、概数(およその数)、面積(見えない単位の集まり)、分数のたし算・ひき算のように、頭の中のイメージで扱う内容が増えます。

だから「急に分からなくなった」は、怠けでも、能力の後退でもありません。学びの種類が切り替わる地点に立っているのです。
切り替わりの時期は、つまずきが目立ちます。でもそれは、抽象的に考える力が育ち始めた証拠でもあります。

壁の正体2:自分と友だちを比べる目が育つ

この時期、子どもは自分を客観的に見られるようになります。
それは成長です。同時に、「あの子のほうが速い」「自分はテストが低い」という比較も始まります。

  • 「どうせできない」が口ぐせになる
  • 得意だったことでも、人前でやるのを嫌がる
  • 友だちの評価をとても気にする
  • 失敗を笑われることを恐れて、挑戦しなくなる

自信がゆれるのは、心が育っている証拠でもあります。ただし、その揺れの中で「自分はダメな子だ」と固まってしまわないよう、大人の関わり方が要る時期でもあります。

親の関わり方の選択肢

比べる相手を「前の自分」に

「○○くんはできたのに」ではなく、「前はここで止まっていたのに、今はここまで解けたね」。
家庭だけでも「過去の自分との比較」を軸に置くと、子どもの評価の物差しが少しずつ変わります。

点数より、考え方を聞く

学習指導要領の3つの柱が示すように、これからの学びは「どう考えたか」が中心です(03の記事)。
間違えた問題こそ、「どう考えたの?」と聞く価値があります。考えを言葉にする練習は、そのまま次の理解につながります。

「できない」の中身を分ける

「算数ができない」の一言の中身は、いくつかに分けられます。

  • 計算の手順で止まっている
  • 言葉の意味(問題文)が分からない
  • そもそも前の学年の内容で止まっている

どれで止まっているかで、手立ては変わります。担任の先生と「どの単元から分からなくなったか」を共有すると、家庭でも支えやすくなります。

得意の居場所を、複数持つ

勉強以外の場所(スポーツ、音楽、絵、工作、ゲームでも)で「自分はここではやれる」という感覚があると、学校の自信のゆれを和らげます。居場所は、1つより複数あるほうが安心できると私は思います。

心配なときは

自信のなさが長く続き、登校を渋る、体調不良を訴える、食欲や睡眠が乱れる。そういうときは、抱え込まずに相談してください。

  • 学校の担任の先生、スクールカウンセラー
  • かかりつけ医
  • 市区町村の「こども家庭センター」

「10歳の壁だから仕方ない」で終わらせず、その子の困り感に合わせて動くことが大切です。

わが家のこと

わが家は共働きで、毎日つきっきりで教える時間はとれません。自分が習ったやり方と今の学校のやり方がちがって、夫婦で迷うこともあります。
それでも子どもは、すきま時間の積み重ねや、本人の繰り返しの中で力をつけていきます。私の作った学習の歌を子どもが口ずさんでいたように、届く形は教科書どおりでなくてもよいのだと思います。

壁の向こう側には、「自分の頭で考えられるようになった子」の姿があります。あせらず、その子の速度で。

このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
自信のなさや登校しぶりが続くときは、学校の先生や、お住まいの市区町村の「こども家庭センター」に相談できます。

出典

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