5歳・年長

5歳・年長の成長の目安|体・ことば・心・生活の「今ごろ」と、幅の話

「同じ年長さんなのに、うちの子は……」と、つい比べてしまう日のために。
5歳・年長ごろの育ちの目安を、体・ことば・心・生活に分けてまとめました。もとは、わが家のために国の資料を調べたことです。どれも「目安」で、子どもによって本当に幅があります。そのことも含めて、おすそわけのつもりで書いています。

このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
国などが公開している資料(出典はページの下にあります)をもとにしています。ここに書いてあることで、お子さんの発達を判断することはできません。気になることがあるときは、園の先生や、かかりつけのお医者さん、お住まいの市区町村の子育ての相談窓口にご相談ください。


目安の前に、大事なことをひとつ

このページに出てくる目安は、どれも「だいたいの今ごろ」です。先に、いちばん大事なことを書いておきます。

  • 同じ年長でも、月齢がほぼ1年ちがいます。4月生まれの子と3月生まれの子では、生まれてからの月日が約1年違います。5歳の1年は大きな差です
  • 得意・不得意の出方が、子どもによってちがいます。体を動かすのが得意な子、ことばが豊かな子、手先が器用な子。伸びる順番は一人ひとり違います
  • 目安から外れて見えても、それだけで何かが決まるわけではありません。反対に、「目安どおり」であっても、親が気になるなら相談してかまいません
  • 目安は、わが子をチェックするためのものではなく、「そろそろ相談してみようか」の合図を見つけるためのもの。気になったときの相談先は、このページの下と「発達で気をつけたいこと」の記事にまとめています

この前提を置いたうえで、分野ごとに見ていきます。


体の目安

大きさ

文部科学省の学校保健統計(令和6年度)では、5歳の平均は、身長が男の子110.6cm・女の子109.6cm、体重が男の子19.0kg・女の子18.7kgでした。

ただし、これはたくさんの子の「真ん中」を集めた数字です。平均より小さい子も大きい子も、たくさんいます。園の身体測定の記録は、カーブの流れで見ると、「その子の伸び方」が見えてきます。1回ごとの数字より、流れのほうが大事だと思います。

歯の生え変わりが始まるころ

日本歯科医師会によると、6歳前後になると最初の永久歯が生えてきます。乳歯のいちばん奥のうしろに生える「第一大臼歯(6歳臼歯)」が最初になることもあれば、下の前歯の乳歯が永久歯に代わるほうが早いこともあるそうです。

年長の終わりごろから、「歯がぐらぐらする」「奥に大きな歯が見えてきた」という子が出てきます。生える時期には個人差があります。生えたての6歳臼歯は奥にあって歯ブラシが届きにくいので、仕上げみがきのときに意識して見てあげると安心です。

体の動き

5歳児健康診査(行っている市区町村で、年中の年度に受ける健診。詳しくは「発達で気をつけたいこと」の記事に)の問診では、こんなことが聞かれます。

  • 片足で5秒以上、立つことができる
  • ボタンのかけはずしができる
  • お手本を見て、四角が書ける

片足立ちやケンケンなど、バランスの力が育ってくる時期です。縄跳びや鉄棒の得意・不得意は、経験の差も大きく出ます。「できない」ではなく「まだ出会っていない動き」も多い時期だと思います。


ことばの目安

5歳児健康診査のマニュアル(こども家庭庁)では、ことばについて、こんなことを聞いたり見たりします。

  • しりとりができるか(ほとんどの5歳児は、3往復以上のしりとりができる、とされています)
  • 言葉で自分の要求や気持ちを表して、会話ができるか
  • はっきりした発音で話せるか(カ行・サ行の音がタ行に置き換わる、などがないか)
  • 名前や年、通っている園や組の名前を聞かれて、答えられるか(お医者さんの診察で聞かれます)

お話を組み立てる力も育ってきます。「それでね、」と順序立てて話そうとする子もいれば、聞かれてから思い出して話す子もいます。話し出す速さや量には、その子の性格も大きく関わります。

文字への関心は「芽生え」の時期

国の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の中にも、「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」という項目があります。年長は、文字に「関心が出てくる」時期、という位置づけです。

自分の名前を読める子、書きたがる子、まだ興味が薄い子。ばらつきが大きいのがふつうです。ひらがなを読む・書く学習そのものは、小学校1年生の国語で扱います。「入学までに書けなければ」という決まりはありません。家では、絵本や看板の文字をきっかけに「読んでみたい」気持ちが育つくらいで、十分だと思います。


心の目安

5歳児健康診査の問診では、心や社会性の面で、こんなことも聞かれます。

  • 順番を待つことができる
  • じゃんけんの勝ち負けがわかる
  • 集団生活で、友だちと一緒に遊んだり、行動したりできる
  • 自分から進んで、ほかの人を手伝うことがある

国の資料(幼稚園教育要領の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」)でも、この時期の姿として「してよいことや悪いことが分かり、自分の気持ちを調整し、友だちと折り合いを付けながら、きまりをつくったり、守ったりする」(道徳性・規範意識の芽生え)といったことが書かれています。

とはいえ、毎日いつもできるわけではありません。疲れている日、眠い日、気持ちが荒れる日は、年長でもあります。「できる日がふえてきた」くらいの見方で、ちょうどいいと思います。かんしゃくが少しずつ減って、見通しを持って行動できるようになってくる子が多い一方で、そのペースも一人ひとり違います。


生活の目安

自分でできることがふえる

着替え、食事、片づけ、トイレまわり。5歳児健康診査でも「生活習慣の自立」は見ていることのひとつです。ボタンのかけはずしのように、手先の力と結びついているものもあります。

「自分でやりたい」という気持ちが強くなる時期でもあります。時間のある朝と、急いでいる朝では、できることも変わります。全部を毎日ひとりで、でなくて大丈夫です。

ねむり

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、3〜5歳児は10〜13時間の睡眠時間をとることが、米国睡眠医学会の推奨として紹介されています。

年長になると昼寝が短くなったり、なくなったりする園もあり、夜の睡眠が中心になってきます。「何時までに寝なければ」と思いつめるより、朝すっきり起きられているか、日中元気に過ごせているかを目安にするほうが、家ごとに合った形が見つかりやすいと思います。


目安から外れて見えるとき

何度も書きますが、目安は「幅」を見るためのものです。それでも、読みながら「うちの子、気になるかも」と思った方へ。

  • まず、園の先生に聞いてみる。集団の中での様子は、家では見えない部分です。「家でこういうことが気になって」と伝えるだけでも、見守り方を一緒に考えてもらえます
  • 5歳児健康診査がある市区町村では、その機会も使えます。発達の相談もできる健診です(実施の有無は市区町村によります)
  • 市区町村の子育ての相談窓口(「こども家庭センター」など)でも、発達の相談ができます

「こんなことで相談していいのかな」と思うような段階で相談してかまいません。相談したからといって、何かが決まるわけではありません。詳しくは「発達で気をつけたいこと」の記事にまとめています。


わが家のこと

わが家も共働きで、子どもとゆっくり向き合えるのは、すきま時間くらいです。
それでも、ふとしたときに、子どもが私の作った歌を口ずさんでいることがあります。子どもの育ちは、大人がつきっきりで見ていないところでも進んでいるのだなと感じます。

目安は、あせるためではなく、ほっとしたり、相談のきっかけにしたりするためのもの。そのくらいの距離で付き合っていきたいと思っています。


このページは、子育て中の一人の親が、わが子のために調べたことをまとめたものです。先生でも、お医者さんでもありません。
国などが公開している資料(下の「出典」)をもとにしています。お子さんの体や発達のことで気になることがあるときは、園の先生、かかりつけの先生、お住まいの市区町村の子育ての相談窓口(「こども家庭センター」など)にご相談ください。ほかの相談先は「相談先と使える制度」の記事にまとめています。

出典

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