「23×4」――小学3年生で出会う、かけ算の筆算です。
vol02で2年生の九九をお話しましたが、3年生ではいよいよ2桁×1桁の筆算。九九を覚えていても、ここでつまずく子は驚くほど多いんです。
「4×3=12、4×2=8 で…えっと、答えは何?」――九九は言えるのに、筆算の組み立てが分からない。これが3年生の壁です。
「23×4」という筆算は、頭の中で2つのかけ算を順番に処理します。
つまり、「23×4」は実は「4×20+4×3」なんです。
この分配の発想を体感できると、筆算は一気に意味を持ち始めます。
「23×4は、4が23個あるという意味」――まずこれを伝える。次に、「4×20と4×3に分ければ簡単」と見せる。分配の発想を絵やお金で体感すると、筆算の意味が一発で入ります。
vol28のひっ算と同じく、マス目ノートを使い、位をきちんとそろえて書く習慣を。位がずれると答えがずれる。毎回フォーマットを揃えることが、計算ミスを激減させます。
繰り上がった数は、十の位の上に小さく書く習慣を。「4×3=12 だから1を上に書いておく」――書いた数を足し忘れないのがコツ。これだけで正答率が大きく上がります。
九九が完璧でなくても筆算は始められます。「3の段が苦手なら、九九表を横に置いておこう」――道具を使いながら筆算の仕組みを理解する方が、両方が同時に伸びます。完璧主義は、子どもの足を止めます。
最初は遅くて当たり前。スピード重視で叱ると、子どもは焦り、ミスが増えます。「正しくできた回数」を褒めてあげる方が、結果的に速くなります。
繰り上がりを忘れず、2桁×1桁が安定して解ける。
「23×4は4×20と4×3を足す」と意味で説明できる。
―― ここまで来たら、3桁×1桁・2桁×2桁もスムーズに進みます。