「コンパスで円を描いてみよう」――小学3年生の図形の単元、いよいよ「円」と「球」が登場します。
vol24で1年生の「かたち」をお話しましたが、3年生では正式な"算数の言葉"として円と球を学びます。
ここで多くの子が混乱するのは、「中心」「半径」「直径」という用語と、コンパスの使い方。
3つの新しい言葉と、新しい道具を、同時に習得しなければならないからです。
子どもがよく混乱するのが、半径と直径の区別です。
そして大事なのが、「直径=半径×2」という関係。
これが「2倍」と分かると、計算問題が一気に解けるようになります。
図と数字をつなげるには、実際にコンパスで円を描いて、半径と直径を測る経験が一番。ノートの上で言葉を覚えるより、何倍も効きます。
コンパスは、中心が動かないからきれいな円が描ける道具。「中心がぐらつくとどうなるか」を、わざとぐらつかせて見せると、「中心」が円の生命線だと体感できます。鉛筆と紐でも代用可。遊びとして円を量産する体験が、用語理解の最短ルートです。
お皿、コップの底、ピザの台――円形のものを定規で測る。「半径は何cm?直径は?」「半径×2は直径と同じになる?」――生活の中の円で、用語と数字を結びつけます。
ボールを上から見る、横から見る、斜めから見る――どの方向から見ても円。「だから"球"なんだ」と気づくと、平面と立体の違いが体に入ります。立方体や円柱と見え方を比較するとさらに深まります。
「半径・直径・円周」――難しい用語を一度に覚えさせると、形と言葉が分離します。まず図を描く・触る体験を先に。用語は後から自然についてきます。
コンパスを乱暴に使うと、きれいな円が描けず、子どもが算数嫌いになる原因に。「針はしっかり、鉛筆はやさしく」――丁寧に道具を扱う姿勢が、図形理解の質を左右します。
「半径4cmの円の直径は8cm」と計算で答えられる。
身の回りの「円のもの」を見つけて、半径と直径を予想できる。
―― ここまで来たら、5年生の「円周」「円の面積」もスムーズに進めます。