「3+2=?」――小学1年生の算数の入り口、たしざんです。
大人にとっては当たり前の計算ですが、ここで指が止まる子は決して少なくありません。
「指で数えればいいじゃない」と思いますよね。でも、お子さんはそれすらどうやればいいのか、戸惑っている可能性があるんです。
今日は、「たしざんの最初の一歩」でつまずく子に、家でできる伝え方をお話しします。
「3」と「2」が分かっていても、「あわせる」という操作が、頭の中でまだ起きていない――これが原因です。
数を「かぞえる」ことと、数を「あわせる」ことは、子どもにとって別の活動。
「3」「2」と言えるのに、「3と2をあわせる」と言われると固まる子は、まさにこの段階にいます。
必要なのは、ドリルではなく「実物をあわせる体験」。手を動かして「あわせると増える」感覚を、体に入れてあげることです。
クッキー3枚と2枚をお皿の上であわせる。みかん3個とりんご2個を一緒のかごに入れる。実物が増える瞬間を、目で見て手で触る経験が何より大事です。プリントの数字より、テーブルの上のおやつから始めましょう。
「指で数えちゃダメ」と止めると、子どもは混乱します。指は、子どもが最初にもらった計算機。1年生のあいだは、思い切り使わせてあげてください。指で数える経験を重ねるうちに、自然と頭の中だけで計算できるようになります。
vol21でお伝えした「10の合成」と、たしざんは表裏一体です。「7と3で10」が言えれば「7+3=10」も自然に出ます。たしざん練習が苦しい時こそ、いくつといくつに戻ると、スッと進むことがあります。
「100ます計算」のような速さ重視の練習は、意味を理解した後の応用編。最初から急かすと、子どもは「算数=つらい」と覚えてしまいます。今は、ゆっくりでも答えにたどり着ければ100点です。
考えている子に「5でしょ」と答えを先回りしないこと。考える時間が、計算力を育てる一番の栄養です。10秒、20秒待つくらいの忍耐が、親に求められる場面です。
「3+2は…5!」と、指を見ずに答えられる。
おやつを「ぜんぶで何個?」と聞いたら、自分で数える。
―― ここまで来たら、「いくつといくつ」「繰り上がりたしざん」に進んでOKです。